2013年1月22日火曜日

ケンタッキー州マンモス・ケイブ(洞窟)国立公園

Mammoth Cave National Park, Kentucky

子供の頃、家族旅行で初めて鍾乳洞を訪れて以来、なぜか神秘的な地底の世界に不思議な魅力を感じるようになった。それから、洞窟に関する本を集めて隅から隅まで読むようになった。“世界最長のマンモス洞窟”という名前が何度も登場し、子供心にも、いつかその世界最長の鍾乳洞を訪れるのが夢のひとつとなった。こちらに住むようになって、自然写真を撮るようになり、山岳風景やアメリカ北部の自然を中心に旅をしてきたものの、いつしか洞窟への憧れは心の片隅に追いやられてしまっていた。
1月中旬、厳しいアラスカの冬からひと休み、アメリカ中西部へ一週間ほどの小旅行に出かけるのを機に、ついにこのマンモス・ケイブを訪れることになった。マンモス・ケイブ国立公園のあるケンタッキー南部も冬で、緑が美しいはずの一帯も雪はないもののすっかり茶色の冬景色だった。幸い、洞窟の内部は年間を通じて気温は15度ぐらい。
洞窟内に入るのには、国立公園のレンジャーが率いるツアーに参加しなくてはならず、オフシーズンということで数少ないツアーの中から、3つほど参加。調査されている部分だけでも全長630キロという大洞窟のほんの一部を垣間見ることになる。

洞窟での写真撮影はなかなか難しい…。暗闇を照らす証明の光をメインに撮影するのには、三脚は不可欠なのだが、ここマンモス・ケイブでは三脚どころか一脚すら持込みを許可されていないのだ。ISO 6400まで上げて、洞窟内の手すりと手ブレ補正機能に頼るしかない。なんて写真家泣かせの場所なんだろう…。しかも、引率ツアーではあまりじっくりと撮影の時間をとることができないのだ。とりあえず、できる限りのベストを尽くし、撮影を行った。自分の基準ではあまりシャープではないものの、そこそこ雰囲気のあるものが撮れたと思う。
 洞窟の入口

“フローズン・ナイアガラ”
 

 ベーコン状の鍾乳石