2013年9月29日日曜日

アラスカ・ポーテージ氷河

 
アラスカ中に万単位で存在するの氷河の中で、最も観光客が訪れるといわれるポーテージ氷河はアンカレッジの南東、チュガチ国有林のハイウェイ沿いに位置する。このポーテージ氷河は十数年前まではハイウェイ沿いに建てられたビジターセンターの展望台から見ることができたのだが、温暖化の影響で急速に後退が進み、1世紀の間に5キロも退いてしまったそうだ。
 
ポーテージ氷河を間近で撮影するために、峠を越え、山道を歩き、現在の氷河の真正面でキャンプをした。
 
氷河湖の周りには、ヤナギランの鮮やかなピンクの花が短い夏を謳歌するかのように見事に咲き乱れていた。この辺りでは珍しい快晴の下、氷河は蒼く輝いていた。
 
轟音と共に、新しい氷山が生まれる…。

夜10時過ぎの遅い夕日は、ゆっくりと時間をかけて沈む。暖かいオレンジ色の光が氷山を金色に輝かせる…。北の大地では夕暮れの時間が驚くほど長いから、角度を変えていろいろな撮影ができるのは、実にありがたい。
 
氷河の前で、キャンプファイヤー。
 
翌朝も、運良く晴れていた。太陽がゆっくりと地平線から顔を出すと、桃色の光が氷河の上の山頂を照らし出した。光は少しづつ赤みを増して、ゆっくりと氷河を照らし始めた。朝日を浴びて、氷河が黄金色に輝く瞬間は夢を見てるように美しかった。自然が見せてくれる神秘的な瞬間を目撃し、撮影できた喜びを胸に、再び山道を歩き、峠を越えて帰る…。