2018年4月12日木曜日

アラスカ、 マクニール・リバー野生動物保護区④(McNeil River State Game Sanctuary)-クマの親子


 グリズリー・ベアの撮影のために、マクニール・リバーを訪れた。アラスカは夏の真っ盛り、川いっぱいに遡上してくるサケを求めて集まる巨大なクマたちの繰り広げる自然のドラマは興味深いけれど、今回は滝から少し離れて、マクニール・リバーの河口付近に集まるクマの親子たちにスポットライトを当ててみたい。

 数年にわたる長旅を終え、生まれ故郷のマクニール川に再び戻ってきたサケたちは、産卵に向けて川を登る。河口に広がる浅瀬を通って、急流に挑む。マクニール河口の浅瀬は、子グマを連れた母グマとまだ若いクマたちにとって最適なのフィッシング・スポットだ。

 サケの遡上のピークシーズンの真っただ中、この浅瀬にも複数の親子グマたち、まだ若い小柄なクマたちがたくさん集まって、それぞれの方法でサケを獲っていた。まだ幼い子熊を連れた母親は、子熊たちを崖下の岸に残して、獲物を追って水しぶきを上げていた。子熊たちはまだまだ遊び盛りだ。

もう一組の親子グマが近づいて来た頃から状況が一変。警戒した母グマは2頭の子熊を率いて、私たちのいる崖のほうに歩きだした。避けようにも、崖と水辺の間には、ほんの数メートルの岸があるだけ。親子グマたちはこちらに早足で向かって来る。動くな、というガイドの指示通り崖に凍り付く私たちの横目に、小型車ほどもある母グマが何事もないように通り過ぎていく。子熊1頭がこちらに興味を持って近づいてきたところを、ガイドがシッシッと追い払った。親子はそのまま湿原の中に消えていった…。

 別のクマ一家。こちらは3頭の幼い子熊を連れていた。

 この浅瀬の岸辺を歩いてマクニール・リバー滝に向かうため、この親子グマたちには滞在中毎日のように遭遇した。捕らえたサケをくわえて岸辺に向かう母親のもとに集まる子熊たち。さすがは成長盛り、ほんの数分で見事に平らげてしまった。

 すぐにも次の獲物を求める母グマをしり目に、子熊たちは遊びを再開。絶好の撮影チャンスだけど、逆光には泣かされた…。

こちらは草むらで遊ぶ別のクマ一家。

滝でサケを捕るクマたちの豪快なアクションもいいけど、個人的には子熊たちの撮影が好きだ。

次回は、再びマクニール・リバー滝より、巨大なクマたちの闘争シーンを掲載予定。2,3週間後にまたチェックしてください。