4月上旬、すでに春の気配が漂うワイオミング州ジャクソンホールを引き上げ、一年ぶりにレイク・タホを訪れた。友人に会ったり、ギャラリーのオーナーとミーティングをしたりと予定がぎっしり詰まっていたものの、美しいタホの自然の中での撮影を期待していたのだが・・・。ところが、タホに着くと同時に雪が降り始め、一晩中降り続いてしまった。一晩どころでは収まらず、ほぼ丸一週間降り続きあたりはすっかり雪景色。雪が降ってもすぐに青空に戻るはずのタホが、一週間ずっと厚い雲に覆われてしまった。日の出や夕日の撮影どころか、青空の下でエメラルド色に輝く湖の撮影すら出来ずにいた。
雪景色のタホの美しさに改めて感動はしたものの、やっぱり太陽が恋しい…。それでも、ただ1日だけ太陽がほんの少し顔を出してくれた。この機を逃すものかと、Sand Harborへ出かけた。Sand Harborのビーチには丸い岩が転がっていて、いかにも"タホらしい"風景だ。お気に入りの撮影場所のひとつだ。夕日の瞬間、空が朱色に染まることを期待しつつ、カメラをセット・・・。地平線近くの雲が赤く染まるか、逆に夕日を灰色に隠してしまうかきわどいところだ。灰色の雲が勢いを増してきた。それでも太陽は雲の間から金色の光を照らし出し、レイクをゴールデン・カラーに輝かした!神秘的な美しさに感動しながら、シャッターを切った。
一年ぶりに訪れたBlack Pearl Gallery。このギャラリーには2008年からお世話になっている。