アラスカ州、ランゲル・セントエライアス国立公園での4ヶ月間の滞在中、数多くの野生動物を見る機会に恵まれた。ただ、この国立公園の動物たちは、見られることに慣れているデナリの動物たちと違って、かなり臆病だから、めったに人前に姿を現さない…。アメリカクロクマ(Black Bear)も何度も見かけたのだが、撮影には成功しなかった。
今年は野ウサギ(Snowshoe Hare)の当たり年だったようで、道を歩けばウサギに出会う…。わずか5マイルのマッカーシー道をバンに揺られていると、20分足らずの間に、10羽以上のウサギが道を横切るという状態だった。
ヤマアラシ(Porcupine)もよく見かけた。あまり人間を恐れないため、間近での撮影が出来たが、あまり近づきすぎると全身の毛を針のように逆立てるから要注意。
アラスカの州鳥、日本の高山にも生息するライチョウは、冬の真っ白な羽毛から、夏には目立たないカモフラージュへと変わっていく。ただ、春の時期のライチョウは半分が白、半分が茶褐色という面白い外見をしている。
その他、グリズリーやドールシープも生息しているのだが、ドールシープは険しい高山にしか住まず、滞在先のケニコット周辺では10年以上もグリズリーの姿は見かけられていないという。
さて、ランゲル・セントエライアス国立公園についてのブログは今回でおしまいとさせていただきます。12月7日より4ヶ月ほど、ワイオミング州ジャクソンの北東、テートンの麓に滞在し、撮影を行います。次回からは、ワイオミングの自然について書きたいと思います。