クールマイヨールで休息の後、次はスイス国境に向けて、再びトレイルを歩き始めた。街を後にし、トレイルは少しづつ勾配を増しながら森の中に続いていく…。いつの間にか文明を後にし、再びアルプスの大自然にすっぽり包まれながら、急になったトレイルを登り続けた。気が付いたらかなり高く登って来ていたようだ。森が開け、クールマイヨールの町が眼下に広がる!
高原に出ると、またしても色鮮やかな山野草の花畑が広がっていた!
さらに登り続けると、氷河を抱くモンブラン山脈と、グランド・ジョラスの険しい岩壁が緑の谷の向こうに、あまりにも見事にそびえていた。待ちに待った太陽と青空の下、目の前にあるものすべてが、輝きを増していた。その日の山小屋に付くまでに、何回立ち止まり、パックを下ろし、撮影を行ったことだろう…。
夕暮れ近く、モンブラン山脈を覆っていた雲が少しづつ薄くなり、ついにモンブランの頂上が姿を現した!シャモニーを出発して以来、ずっと雲の中に隠れていたその姿にイタリア側でやっと再会!イタリア側から見るモンブラン(南壁)はフランス側から見た姿とはまったく別の山のようだった。
翌朝、朝日を浴びて朱色に輝くモンブラン。
こちらはグランド・ジョラス(Grandes Jorasses 、4,208m)。
グランド・ジョラスと氷河。
アルプスに咲く山野草…。
(次回に続く。)