グランド・ティートンでの朝焼けは何度見ても感動的です。特に空が澄んでいると、〔薄い雲が浮かんでいればさらに良い〕まずはピンク色の光が頂上を照らし出し、徐々に光が山全体を覆っていきます。日が高まるにしたがってピンク色が薄れ、明るい光がティートンを照らし出します。
現在私の住んでいる、Togwotee Passからティートンを見下ろせます。ある寒い朝、気温は-25℃、カメラをセットして朝日が昇るのを待っていました。真冬の装備で出かけたものの、手が凍え、足の指も痛み出し、さらに頬の感覚がなくなりだした頃、やっと朝日が顔を出し、ティートンの峰をピンク色に染めました。
日が昇り始めると、目の前のアスペン〔白樺〕を黄金色に照らし出しました。遠くに見えるティートンはすでに光につつまれています。雪の結晶が、光を浴びてきらきらと輝き始めました。
また、ある朝、グランド・ティートン国立公園内で日の出を待っている時、ティートンとは反対側の東の空が真紅色に染まりました。ティートンに向けてセットしたカメラの向きを変え、鮮やかに染まる空を撮り続けました。ティートンの方に向き直ると、頂上の先端を淡いピンクの光が照らし出してはじめています。暁に染まるティートンの峰も見事だけれど、この日の空の色にはかないませんでした。時には、捜し求めていたものよりもさらに良いものにめぐり合うこともあるんですね。
帰り道、ムースが後ろを横切りました。