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2016年1月4日月曜日

アラスカ州チュガッチ山脈、ラビット・レイク


 新年おめでとうございます

2016年が皆様にとって良いお年でありますように。
今年もアラスカをはじめ、北米の大自然が美しく輝く瞬間を撮影し続けます。今年もどうぞよろしくお願いします。


アンカレッジからほんの20分も車で走ると、アラスカ州最大の都市郊外とは思えないような未開の原野が四方に広がっている。特にアンカレッジを取り囲み、400キロほど続くチュガッチ山脈の変化にとんだ美しさはため息ものだ。氷河を抱く険しい山岳風景にちりばめられた無数の湖、野草の咲く湿原、雪解けとともに流れ落ちる無数の名もない滝…、などなど訪れるたびに新たな発見がある。ここ数年間、チュガッチ山脈の撮影に力を入れてきた。

昨年の5月半ば、長い登りのトレイルを歩き、ラビット・レイクを訪れた。トレイルの始まる、海岸沿いは春真っ盛りで、新緑の黄緑色が山をおおっていたのだが、山の懐に入っていくにしたがって、季節は逆戻り。茶褐色の枯草の丘に残雪、まだまだ白い峰、標高の高い原野ではまだ冬が続いていた…。ラビット・レイクもまだ凍りついていた。それでも、深い青空に太陽の光はアラスカの山中にも春の訪れを告げていた。青空の下、雪景色を撮影。


 季節は変わって、7月下旬のラビット・レイク。短い夏の間、緑の植物と野草が競い合って成長する。エメラルド色の湖は数か月後に再び凍りつく。訪れるたびに全く別の顔を見せてくれるチュガッチ山脈の魅力は尽きない。

アラスカの夏は本当に短い。真冬のチュガッチ山脈は現在、雪と暗闇に包み込まれている。

アラスカに移り住んでから恒例となった、ハワイにての撮影プロジェクトで、今年はカウアイ島を訪れた。〝ガーデン・アイランド″と呼ばれる緑豊富なカウアイ島にて、忙しいスケジュールの中、南太平洋の楽園らしい風景にこだわって撮影。「ジュラシック・ワールド」にも登場した緑の絶壁、ナ・パリ・コーストをカメラ機材一式背負って2泊3日のバックパッキングで踏破。次回のブログでその中から数枚を紹介したいと思います。


2015年11月25日水曜日

初雪! アラスカ、チュガッチ山脈


 9月中旬、アンカレッジ周辺はまだまだ秋、今年は温暖化の影響なのか春の訪れがひと月ほど早かったけど、秋も長引いていた。まだまだ紅葉の真っただ中、北部にそびえるチュガッチ山脈の頂上に薄っすらと雪が積もった。この季節の雪は、アラスカ中南部に夏の終わりを告げる、と言われている。あとひと月もすると、大地は雪に覆われて、アラスカ全土に本格的な長い冬がやってくる…。

 チュガッチ山脈の一部、ランディヴ―山頂に登頂。紅葉で赤く染まるチュガッチの山麓と谷に、真っ白な雪が対照的で美しい。

 ランディヴ―尾根に積もる雪。

 山を下ると、秋の色に輝くツンドラの藪が雪の間から顔を出していた。

 つららの中に閉じ込められた、黄色の葉。

 山腹部はまだまだ秋。沈みゆく日の光を浴びて、黄金色に輝く木々。

 紅葉の木々と雪化粧をしたチュガッチ。

 夕日に照らされてバラ色に染まる山脈。山裾はまだ紅葉中。

 例年通りの10月下旬、ついに雪が地面に到達。長い冬が始まる…。これより半年ほど雪景色が続く。11月下旬の現在はさらに日が短くなり、相変わらずの雪景色が続いている。

 さて、次回は夏の間に撮影した写真を掲載予定。1,2週間後にチェックしてください。



2013年5月26日日曜日

アラスカ、チュガッチ山脈


長い冬がようやく終わって、アンカレッジ周辺にもやっと春がやってきた。日照時間が日に日に延びて、5月中旬の今はすでに白夜の始まり、夜の11時過ぎまで明るい。太平洋岸沿いのアンカレッジ周辺はほとんど雪が消え、少しづつ新芽が出始めているものの、周辺の原野では今まさに雪解けの真っ最中。まもなくアウトドアを楽しめる季節がやっくる。

カナダ国境からアラスカ西部の海岸地帯に320kmほど広がるチュガッチ山脈は、アンカレッジの丘陵地から20分ほどでアクセスできる。険しい山岳地帯から湖、氷河、サケの上ってくる大河、数多くの野生動物が生息する変化にとんだ原野は、自然愛好家には大人気、もちろん自然写真家にとっても限りない可能性を与えてくれる場所だ。

雪解けが始まった自然の中で、ふっと見かけた芸術作品。まるでガラス細工のような見事な模様の刻まれた氷の下を、雪解け水が流れる…。

凍った滝に降りかかった粉雪。

チュガッチ州立公園の中でも絶景のエクルートナ湖。5月半ばになってやっと少しづつ解け始めた。

チュガッチ山脈とクック湾をバラ色に染める夕日。(1月に撮影)

犬ぞりチームがチュガッチ山脈の原野を走り抜ける…。

アンカレッジ背後にそびえるチュガッチ山脈。

間もなくやってくる短い春とほんの数ヶ月の夏。新緑に輝くチュガチの自然を撮影するのが楽しみだ。

2011年2月17日木曜日

アイス・ホテル(アイス・ミュージアム)

アラスカの厳しくも美しい大自然を追い続けて早くも数ヶ月…。今回は自然の恵みから生まれた氷の芸術を紹介したいと思う。

アラスカ第二の都市、フェアバンクスから約90キロほどの外れ、チナ・ホットスプリング・リゾートの中に建つ“オーロラ・アイス・ミュージアム”には、ゴッシク大聖堂をテーマとした氷のインテリア―氷で作られたシャンデリアが天井からつる下がり、80体にも及ぶ氷の彫刻が所狭しと飾られている。


中でも、4つの客室からなるアイスホテル・ルームにはそれぞれ、“ホッキョクグマ”“クリスマス”“塔”“女王の間”をテーマに氷のベッドや家具が置かれていて、“女王の間”の中には氷のトイレまで作られているのだ。そもそもこのアイスミュージアムは、アイスホテルと呼ばれていたのだが、スプリンクラーを設置していないため、消防法によりホテルとは呼べないそうで、アイスミュージアムと改名したそうだ。とはいえ、現在でもホテル客室として、1泊575ドルで貸し出しているとのことだ。575ドルの中には、普通のホテルの客室も付いてきて、ゲストはアイスルームとホテルルームを行ったり来たりできるそうだ。アイスベッドには、真冬用の厚手の寝袋が付いてくるという。ただし、氷のトイレはあくまでも芸術のひとつだから、ゲストはホテルルームの中の本物のトイレを使用しなくてはならないとのことだ。このアイス・ミュージアムに一晩貸切で泊まれて、575ドルは安いと考えるべきなのか…?
アイス・ミュージアムの目玉といえば、アイスバー。すべて氷で作られたバーのカウンターと椅子、周りを囲む氷の柱…、これだけでもかなりの芸術だ。特にすごいのは一つ一つ氷で作られたグラスでカクテルを注文できるのだ。

アイス・ホテルルーム、アイスバーの周りには約80体にも及ぶ氷の彫刻で飾られている。戦う騎士、2階建ての高さの塔、氷のチェス等々…は、冬の間に近くの池から切り取られてきた氷のブロックから彫られているそうだ。この氷の芸術はすべて、ワールド・アイス・チャンピオンの夫婦スティーブ&ヘザー・ブライスの作品だ。細部にわたって細かく彫られた氷の芸術は一見の価値あり。


2011年1月21日金曜日

冬のアラスカ、バラ色の光

真冬のアラスカの長い夜を飾るオーロラの輝きはよく知られているが、極北の冬にはもうひとつの美しい光の世界がある。一日わずか3-4時間だけ差す淡いピンク色の日の光だ。
1月中旬の日の出は午前10時半頃…。地平線のほんの少し上にゆっくりと時間をかけて顔を出した太陽は、南東の空をネオンピンクに染めて、反対側の雪山をバラ色に照らし出す。地球上のほとんどの地域ではほんの数分にすぎない朝焼けの瞬間が、極北の地では延々と続く。地平線上にとどまった太陽は、そのまま地平線をかすめるようにゆっくりと動く…。北西の山の頂上を照らすバラ色の光は、3-4時間かけてゆっくりと北東の峰に移動していく…。午後3時半頃、太陽はそのまま地平線を離れることなくゆっくりと沈んでいってしまうのだ。アラスカ内陸、滞在中のフェアバンクス郊外では11月中旬から直射日光が差さずに、長い朝焼けから長い夕焼けだけの短い一日が終わる…。夢のような長い朝焼けの時間は、写真家にとってはありがたい時間だ。

厳冬のアラスカでの撮影は、なかなか厳しいものがある。なにしろ零下30度を下回る寒さの中では、防寒服に身を固めているから、身動きがとりづらい。三脚は氷のように冷たいし、厚い手袋をはめてカメラをセットするのはなかなか至難の業だ。やっとのことで準備を終え、撮影に入って10分もすると、足の先が寒さで痛み出してくる。フィルターを支える指が、手袋の中にもかかわらず凍えだす…。カメラや三脚が霜で覆われてしまう。足踏みをして何とか持ちこたえようとするのだが、寒さは増すばかりだ。早急に撮影を切り上げ次の場所へ移動する。

こんなに厳しい寒さとはいえ、極北の自然の見せてくれる美しさには特別なものがある。