2009年8月29日土曜日

ブラックバーン山&ルート氷河


5月中旬より、アラスカ州ランゲル・セントエライアス国立公園、ケニコットに滞在しています。私の住んでいる所はちょうどルート氷河がケニコット氷河に合流する地点、氷河によって運ばれてきたモレインという土砂堆積物が数キロ続いています。
こちらに来てから移り変わる季節の中で、この氷河の撮影をしてきました。幅が数キロにもわたる氷河の上をを歩いていると、まるで別の惑星を歩いているような不思議な気分になります。遠くから見ると平らに見える氷河も、山あり谷ありで、溶け出した水が小さな川を作り湾曲しながら外へと流れていきます。その水が滝を作り、さらに無数の小さな湖がひっそりと人知れず空色の水をたたえています。深い空色は自然の作り出した色で最も美しく、淵に立っていると、吸い込まれていきそうな錯覚を感じます。
背景の白い山は、マウント・ブラックバーン、標高約5,000m、アメリカで11番目の高さを誇る巨峰です。晴れた日には私の部屋の窓からも、ブラックバーンが見えますが、やっぱり氷河の背景に見えるブラックバーンの風景が気に入っています。

2009年8月18日火曜日

ランゲル・セントエライアス国立公園

アラスカ、ランゲル・セントエライアス国立公園に到着して早くも3ヶ月が経ちました。遅くなりましたが、やっとブログにアクセスできるようになりました。

全米最大の面積を誇る国立公園、ランゲル・セントエライアスはアンカレッジの北東に位置し、車で約10時間かかりました。公園内には、ランゲル山脈、セントエライアス山脈、チュガチ山脈、アラスカ山脈の高峰が軒を連ね、無数の氷河が横切ってます。国立公園とはいえ、観光開発はまだあまり行われておらず、雄大な原野が保護区として残されています。

3ヶ月の間に、早春から春、短い夏、そして夏の終わりと季節は次々と移り変わりました。滞在先のケニコット周辺を中心に、雄大な山々、氷河、野生動物などの撮影を続けています。 5月中旬から6月にかけては晴天に恵まれました。グレンアレンを過ぎると、ランゲル山脈の高峰が眼前に広がります。氷河を抱く山脈が青空の下、白く輝いていました。(左から、Mt. Sanford, Mt. Drum, Mt. Wrangell, Mt. Blackburn)
ランゲル・セントエライアス国立公園にはムースを始め、数多くの野生動物が生息しています。
未舗装道路を60マイル(96km)走ると、かつて銅山で栄えたケニコットに到着です。採掘はもう行われていませんが、当時の精錬所等が歴史的建築物として保存されています。