2009年5月16日土曜日

ブラックベア

夕暮れの迫るメンデンホール氷河にて、友人のTJ と撮影をしていた。ここ数日間、周辺にクマが出没しているらしいという話を耳にした。ブラックベアとブラウンベア〔グリズリー〕両方を見たという話も聞いた。クマに出会いたいと思う反面、バス2台分の観光客が去ったばかり、あまり期待はしていなかった。

TJが、”Bear..." と言った時、単に冗談を言っているだけだと思った。
”そうね、じゃあクマを探してきてよ。”と軽く答えると、”そこにいるよ。”と私の後ろを指差した。

振り向くとクマがいた!若いブラックベアが30メートル程後ろにいた。

クマはゆっくりと逆の方向に歩き始めた。

木に咲いている花に興味を持ったようだ。2本足で立ち上がり、前足で枝を引っ張り、花を食べ始めた。オレンジ色の夕日の中で、しばらくの間戯れていた。

そしてクマはゆっくりと歩き出し、茂みの中に姿を消した。

ジュノー滞在最後の日、特別な出来事だった。

2009年5月15日金曜日

ジュノーの夕日

ジュノーは本当に雨が多い・・・。それでもジュノー滞在中に幸い夕日の写真を取る機会に恵まれた。

山と海の出会う風景がすっかり気に入ってしまった。

夕日①
その日は一日中快晴で、朝から晩まで写真撮影に走り回っていた。ダグラス島にて対岸のメンデンホール氷河を撮影したり、目の前の海を行き来する釣り船を眺めていた。長い一日が終わり、午後9時半過ぎ、太陽はようやく小さな島の後ろに沈んでいった・・・。

北国の日没は長い・・・。オレンジ色の時間が1時間近く続く。カップルのカヤックが夕焼けの中戻ってきた。

夕日②
この日の夕日は荘厳だった・・・。雨が一日中降り続いていたけれど、あきらめずに撮影ポイントに向かっていた。厚い雲の間の小さな隙間から、かすかな光が射しはじめた。そして、虹が現れた!

雨が降り続ける中、予定していた撮影ポイントに到着。わずかな光線が雲の隙間から射し、海面をスポットライトのように照らし出した。雲の一部が赤みをさしてきた。朱色の光線が、海を照らし出した。雨の日の終わりに自然が垣間見せてくれたすばらしい瞬間だった。

夕日③
この日も、一日中曇っていたが、雲の下から夕日が顔を出した。

夕日④
ジュノー最後の日は快晴だった。ダウンタウンの後ろに沈む夕日は、2隻のクルーズ船を照らし出し、海面をオレンジ色に染めた。

2009年5月14日木曜日

メンデンホール氷河〔アラスカ・ジュノー〕

雨が多いことで有名なジュノーですが、7日間の滞在中幸いにも2日快晴に恵まれました。

ジュノーのダウンタウンから約20分、住宅街を越えたところに、メンデンホール氷河が現れます。メンデンホール氷河はアラスカでも特に観光客が多く、私が訪れた時にも数台の大型バスが停まっていました。
ジュノーはまだ早春、氷河を囲む湖はまだ半分凍っていました。数週間前にはまだ完全に凍っていて、クロスカントリースキーで滑れたとか・・・。
その日の午後、ジュノー対岸のダグラス島にて。海の上に浮かぶようにそびえるメンデンホール氷河の眺めは最高でした。

2009年5月6日水曜日

フェリーにてアラスカへ

5月1日、ワシントン州ベリンハムは快晴。

午後6時発のフェリーにてアラスカの州都ジュノーを目指して出発しました。3日間の“宿”はフェリーの展望デッキ、ガラスの天井に暖房付き、眺めは最高です。巨大なバッグと小さいけど重いスーツケース(写真の機材入り)、さらにカメラバッグを引きずって、何とかデッキまで登りました。窓際を確保、デッキチェアに寝袋を敷いて、居心地の良いコーナーを作りました。 フェリーがベリンハムを発つとすぐに、丘の向こうから雪山、マウント・ベーカーが姿を現しました。
海は穏やかで、フェリーはほとんど揺れません。 北に行くほど日が長くなります。まだ5月だというのに、日没は8時過ぎです。北西の空がオレンジ色に染まり、太陽はゆっくりと海の向こうに沈みました。もう1隻のフェリーが夕日に向かっていくのが見えます。強風の中、ブレないようにカメラを構えて撮影しました。 翌朝、明るいオレンジ色の光で目が覚めたら、朝焼けで空が朱色に染まっていた…。あわてて、飛び起き、カメラを持って走りました。何とか日の出前に数枚撮影…。
残念ながら、日の出のすぐ後に太陽は厚い雲の後ろに隠れてしまいました。当日は1日中曇り、インサイドパッセージ特有の天気を早々と体験…。
フェリーはゆっくりとカナダ沿岸を北上し、アラスカに突入。ケチカン、ランゲル、ピータースバーグを経由して、5月4日ついに目的地ジュノーに到着しました。