2009年8月29日土曜日

ブラックバーン山&ルート氷河


5月中旬より、アラスカ州ランゲル・セントエライアス国立公園、ケニコットに滞在しています。私の住んでいる所はちょうどルート氷河がケニコット氷河に合流する地点、氷河によって運ばれてきたモレインという土砂堆積物が数キロ続いています。
こちらに来てから移り変わる季節の中で、この氷河の撮影をしてきました。幅が数キロにもわたる氷河の上をを歩いていると、まるで別の惑星を歩いているような不思議な気分になります。遠くから見ると平らに見える氷河も、山あり谷ありで、溶け出した水が小さな川を作り湾曲しながら外へと流れていきます。その水が滝を作り、さらに無数の小さな湖がひっそりと人知れず空色の水をたたえています。深い空色は自然の作り出した色で最も美しく、淵に立っていると、吸い込まれていきそうな錯覚を感じます。
背景の白い山は、マウント・ブラックバーン、標高約5,000m、アメリカで11番目の高さを誇る巨峰です。晴れた日には私の部屋の窓からも、ブラックバーンが見えますが、やっぱり氷河の背景に見えるブラックバーンの風景が気に入っています。