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2016年5月21日土曜日

新緑!-アラスカ、スワード・ハイウェイ


 今年の春は例年より2か月も早くやってきた。冬も雪が少なく、気温も割と高めだったけど、4月中旬にはすでに新芽が出始めていた。昨年も春の訪れが早かったけど、今年はさらに早い。温暖化の影響が進んでいるのか、アラスカの冬が短くなっているのを感じる。

 アンカッレジから南下して1時間ほど、海岸沿いにため息の出るような風景が現れる。太古の昔、この辺り一帯をおおっていた氷河によって削られた海岸線。チュガッチ山脈の険しい山々が、海を囲むようにそびえる。緑が色濃く、春から夏にかけて様々な野草が花を咲かせる。ハクトウワシが空を舞い、ドール・シープが岸壁に群れる。何度訪れても、新たな感動に包まれる。特にこの新緑の時期が私のお気に入りだ。

 青い空の下、白樺の森の中を歩く…。新緑の「春の香り」に包まれる。冬がやっと終わって、アラスカの短い活動期が始まったばかりだ。森が開け、眼下に山と海のパノラマが現れた!場所を選んで三脚を立て、撮影を行う。

 白樺の葉はまだ黄緑色、対岸の峰にはまだまだ雪が残っている。アラスカの季節の移り変わりは早い。間もなく、この辺りも鮮やかな野草に飾られる。

2015年9月4日金曜日

ルピナスの咲く丘-アラスカ・アンカレッジ南部

 
アラスカの春は唐突にやってくる。雪が解けるころには、日照時間が一日数分単位で伸びているから、夜遅くまでまで明るいのだ。長い太陽の光の下で、植物はぐんぐんと成長する。わずか数日で、緑が一面に広がり、緑の間から花が咲き始める。短い季節の中で、植物たちは交代に花を咲かせる。新緑の中、ルピナスの青紫色の花が海岸沿いの丘に広がる季節が好きだ。

6月初旬、ルピナスの花畑での夕日の撮影をするために、理想の場所を求めて、アンカレッジから南の海岸沿いを探し歩いた。今年の冬は短かったから、春の訪れもいつもより一月ほど早かったとはいえ、満開はもう少し先のようだった。

なかなかイメージしていたような花畑は見つからなかったけど、そこそこ形の良いルピナスの一群を見つけて、背景になる海の向こうに陽が落ちるのを待った。6月といえばすでに白夜の季節の真っただ中、日没は午前零時近くになる。アラスカには珍しい快晴で、風も全くなく、野草の撮影をするには最高の環境だった。

太陽は時間をかけながら、海岸沿いの山の背後にゆっくりと沈んでいった…。

この日最後の光が、海辺の砂の模様を照らし出す。

こちらは、別の日に海岸沿いの山の上から撮影。ルピナスの青紫が、山の南斜面を覆っていた。

通常のルピナスは青紫色だけど、時々見かける紅色の花。

 これを書いている現在は、すでにオーロラの舞う季節…。アラスカの夏は本当にあっという間に過ぎてしまう…。