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2016年6月12日日曜日

アラスカ、リフレクションズ・レイク


カメラのテスト使用を兼ねて、アンカレッジ北部のリフレクションズ・レイクへ出かけた。5月初旬、チュガッチ山脈には早くも春が訪れ、辺り一面新緑に染まっていた。風一つない湖面には、まだ雪の残るチュガッチ山脈がくっきりと映っていた。カメラをセットしていて、フィルターを忘れたことに気が付いた…。夕焼けの撮影には必需品なのだが。

日没間近になり、朱色の光がチュガッチ山脈を照らし出した…。湖面は平らなまま、刻々と色彩の変わる山を映し続ける。フィルターを忘れたので、上の写真は後で編集の時に空を暗く仕上げたものだ。

太陽が地平線に沈むと、辺りは紫色の光に包まれた。この写真はHRDにて編集、露出の違う3枚の写真を重ね合わせて、1枚の写真として仕上げた。

5Ds R のテスト撮影にはとりあえず満足。画素数が大幅にアップしたから、高度の大型プリント販売が可能になる予定だ。興味のある方は、ぜひよろしく。


2016年3月26日土曜日

カララウ渓谷(ナ・パリ・コースト) ‐ ハワイ・カウアイ島


 ハワイ、カウアイ島北部、ナ・パリ・コーストの岸壁に刻まれたカララウ・トレイルを2日間かけて歩き、ついにカララウ・ビーチへ到着した。キャンプ用品一式とカメラ機材を背負って、雨の中どろどろのトレイルを歩き、足を滑らしたら命を落とすという崖っぷちの細道を何とか乗り越え、行き着いた先には、楽園と呼ぶにふさわしい光景が待っていた。キャンプを設置し、荒波の打ち寄せる海岸に沈む夕日を撮影した。

 翌日も晴天。この日はカララウ渓谷を探索し、撮影を行う予定だ。切り立った岩山に三方を囲まれ、太平洋に面したカララウ渓谷には深い熱帯雨林の緑が生い茂り、豊かな水を湛えた急流が海へ向かって流れている。2000年以上も前にポリネシアからカヌーに乗ってやってきた先住民たちがタロイモやココナツを持ち込んで、この谷を開拓。特にタロイモはハワイ先住民にとって欠かすことができない食材で、この地でタロイモの栽培を行ったという。その先住民たちも、1900年代を最後にカララウの地を去り、カウアイ島の別の場所へと移り住んだという。現在では、このカララウ渓谷の奥地にヒッピーたちが隠れ住んでいるという噂を聞いた。彼らもまた、タロイモや野菜を育て、自給自足の生活を送っているらしいという。

 ジャングルの奥深くに隠れるヒッピーたちの菜園を目指して、渓谷に分け入った。渓流沿いに続くトレイルは緑の下生えの中に隠れつつも、何とか上流に向かって渓谷の奥へ奥へと導いていった。日中とはいえ、森の中は薄暗い。特に川の周りには緑が生い茂り、これぞ熱帯という風景を作り出していた。

 深い緑の中に迷うこと数回、流れを渡ること数回…、ついに秘密の菜園へと続くトレイルを発見。

 森が開けると、眼前に広がるのはどこか懐かしい光景…。まるで小さな田園風景のようなタロイモ畑と、その周りに植えられた数々の野菜、たくさんの果実を実らせた巨木…。熱帯雨林の緑に囲まれ、その後ろには緑の岩山がそびえたつ…、まるで太古の村にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えた。どこからともなく、上半身裸の女性がのこぎりを担いで現れ、にこやかに歓迎してくれた。私たちを警戒するどころか、とってもフレンドリーに近くの木に実る果実の説明までしてくれた。彼女はここにきて3か月だという。カララウに住むヒッピーたちは現代生活に疲れ、シンプルな暮らしを求めてこのジャングル奥地の楽園にやってくる。数か月から半年、中には十年以上もここに住んでいるという強者もいる。白髪に長いあご髭を伸ばした老人、グリズリーも長年の住人で、野菜を育て、果物を摘み、魚を釣り、野生のゴートを狩る、という自給自足はもちろん、果実から造った自家製のワインとキャンプ用品との物々交換をして必需品を手に入れているそうだ。ナパリ・コースト州立公園の中にあるカララウ渓谷に住むことはもちろん違法なのだけど、この渓谷の奥深くにはヒッピーたちに安らぎを与えるものがあるのは事実だ。

カララウ・ビーチに戻ると早くも日が傾き始めていた。西側の空に広がる雲が鮮やかな朱色に染まり、前日とは違う夕焼けを見せてくれた。同じ場所でも、日によって、または季節によって、自然は全く違う瞬間を見せてくれるのだ。日没直後に大型クルーズ船が目の前を横切っていく。ここ、カララウ・ビーチは人里離れた楽園とはいえ、ナ・パリ・コーストはカウアイ島でも一番の人気観光地だから、ボートやヘリコプターから眺める観光客たちが後を絶たない。特に上空を飛ぶヘリの騒音は早朝から日没まで途絶えることがないのだ。

カララウ・ビーチのキャンプ場。森の中の好きな場所にテントを張ることができる。

 カララウ・ビーチに流れ落ちる小さな滝。キャンパーたちの貴重な水源はもちろん、ここでシャワーを浴びる人たちもいる。

「エデンの園」とまで言われるナ・パリ・コースト(カララウ・ビーチ)の神秘的な美しさを写真で表現するのはなかなか難しいけど、少しでも雰囲気を感じ取ってもらえれば良かったと思う。

 数日後、カララウ渓谷を谷の上から見下ろす機会に恵まれた。直線距離でわずか数キロなのに、道路を使うとカウアイ島をほぼ一周することになり、約80マイル(約130キロ)、片道2時間半かけて、コケエ州立公園内にある展望台に向かった。はるか上空から見下ろしたカララウ渓谷は深い緑に覆われていた。

太陽が水平線に近づくにしたがって、断崖をオレンジ色に照らしていった。日没の瞬間、頂上を朱色に染めあげ、ゆっくりと暗闇に包まれていった。わずか数キロ下のカララウ渓谷が遠い場所に感じた…。

2016年2月8日月曜日

「ガーデン・アイランド」-ハワイ・カウアイ島


アメリカ本土よりアラスカに移り住んでから、毎年冬の撮影プロジェクトを兼ねてハワイの島々を訪れるようになった。オアフ、ハワイ(ビッグ・アイランド)、マウイとくれば、次はカウアイだ。ハワイ諸島最北端に位置するカウアイ島は、ハワイの島の中でも地学的に一番古い島だ。年間の降雨量が多いために緑が豊富で、別名「ガーデン・アイランド」(庭園の島)と呼ばれている。変化に富んだ大自然が小さな島にぎっしりつまっており、写真家にとってカウアイは大変魅力的な島だと思う。

こちらは、カウアイ島北部のハナレイ湾にて撮影した夕焼け。西に傾いた太陽が、雲を黄金色に照らし出し、沈んだ直後に空を紅色に輝かせた。紅色の空を映しだした海面も明るい夕日の光に染まった。

こちらは別の日に撮影したハナレイ湾。青空の下、瑠璃色に輝く海。美しいビーチの背後には切り立った緑の山…、まるで夢の楽園の光景、ハナレイ湾は最もハワイらしい風景だと思う。

霧雨のベールに包まれたハナレイの風景は、とても神秘的だ。ローカルのサーファーが2匹の犬たちと波を超える。カウアイに滞在中、この美しいハナレイ湾に惹かれて、何度も足を運びんだ。込み合う週末のビーチを犬たちを乗せてさっそうと波を漕ぐ日焼けしたサーファーをカメラで追っていると、ビーチを自転車で走るローカルがやってきて教えてくれた。このサーファーは地元では有名らしい。

カウアイ島東海岸、カパアでの日の出。ヤシの木のシルエットは定番だけど、ハワイに来るたびに撮影してしまう。

シダの洞窟と言われるこの溶岩洞窟はワイルア川沿いの緑のジャングルに囲まれていて、私有地内のため撮影の手段はツアーボートのみ。限られた時間内で急いで撮影した中の1枚だ。

カウアイ島の中でも息を飲む絶景、ワイメア渓谷。スケールこそは異なるとはいえ、「太平洋のグランド・キャニオン」と呼ばれている。確かに似ているけれどこちらの方が緑が多くて、写真写りがいい。

カウアイ島にも、ハワイ諸島特有の野生動物に出会うことができた。ハワイ・ガンとも呼ばれるネネが今回たくさんキラウエア・ポイント自然保護区に集まっていた。人間を恐れずマイペースなこの鳥は、車にひかれることもよくあるという。

ビーチで昼寝中のモンク・アザラシ。

カウアイでもっとも有名な野生動物といえば、ニワトリ。もとは家畜だったニワトリが野生化し、繁殖を繰り返し、現在では島中のどこにでもいるのだ。空港からビーチ、駐車場、公園から道端をうろつき、いぴっき現れたと思うとどこからともなく仲間が合流する。この写真は、ワイメア渓谷内のキャンプ場にて撮影したものだ。キャンプ場内をウロウロと歩き回りエサを探す。人間を見つけると集まってきて餌をねだる。夜明けとともに、一斉に時を告げ始める。明け方からずっと合唱が続くという、カウアイならではのキャンプになった。

カウアイ島は変化にとんだ自然の風景に恵まれていて、撮影のポイントは限りないけど、今回の目的は「最も美しいハイキング・トレイル」の中で常に10位以内に上がるナ・パリ・コーストのカララウ・トレイルを歩き、11マイル(約18キロ)の終点にあるカララウ・ビーチにてキャンプし、撮影を行うことがメインだ。3泊4日の工程で、カメラ機材とキャンプ用品を背負って、泥にぬかる雨の中、滑りやすい岸壁のトレイルを歩き2日かけて訪れた先の楽園は…、次回のブログで紹介する予定です。2、3週間後ぐらいにチェックしてください。

2015年12月4日金曜日

失われた湖 ‐ アラスカ州キナイ半島、ロスト・レイク


 アラスカ最大の都市、アンカレッジから車で20分も走ると、辺りはすでにアラスカ原野の風景に変わる…。特にアンカレッジを取り囲むチュガッチ山脈には、険しい岩山から湿原、無数の湖と渓谷、変化にとんだ絶景が続いている。ここ2、3年ほどチュガッチに散らばるトレイルを丹念に歩き、季節を変えて撮影を続けてきた。特に、今年2015年の夏は天候にも恵まれて、雪解けも早かった。アンカレッジから南のキナイ半島の風景は特に美しく、何度訪れても息を飲むほどの絶景に出会う。

6月中旬、キナイ半島北部のチュガッチ国有林へカメラ機材を背負ってキャンプに出かけた。この時期のキナイ半島は緑に覆われ、色鮮やかな野草とともに白夜の夏の訪れを祝っているかのようだった。トレイルを登っていくと、森が開けて高原に出る。標高が高くなるにつれて、季節が夏から初春へと逆戻り、目的地、ロスト・レイクの周りにはまだ雪が残っていた。想像以上に大きいロスト・レイクはまだ大部分に氷が残っていた。湖面に浮かぶ氷の表面が日差しを浴びて輝いていた。湖畔にキャンプを設置して、撮影を始める…。陽がゆっくりと傾き、対岸のリザレクション・ピークスを照らし、辺り一面をオレンジ色に染めていく…。北緯度の高いアラスカでは、特にこの時期、日没の時間がとても長い。夕焼けの風景を撮影するのには、大変ありがたい。

 残念なことに、これからまさに赤く染まるはずの夕日が、対岸にそびえる峰の向こうに隠れてしまった。というわけで、撮影に適した場所を求めて、湖の周りを歩く。こちらは、少し高めの場所から湖を見下ろす丘にて撮影。陽が沈んだ後も、黄昏の時間が2時間ほど続いた。

 翌日も快晴。青空の下、峰と湖が白く輝く。

 こちらは、ロスト・レイクの別の場所で撮影した夕焼け。ロスト・レイクの風景が大変気に入ったので、数週間後に再び訪れた。ロスト・レイクは大きいだけではなく、形も入り組んでいるから、場所が変わると景色も全く変わって見える。数週間の違いが、季節の違い。この時期は日照時間が20時間以上もあるから、太陽の光を浴びて植物はあっという間に成長する。湖は完全に溶けて、湖畔は新緑と野草に覆われていた。

 陽が沈み、曇り空が薄暗くなり始めたころ、空が鮮やかなピンク色の光に包まれた。日没が終わり、撮影機材をたたんでキャンプに戻った後だ。淡い桃色の光が強さを増し、雲を見事なピンクに染め上げた。まるで魔法に包まれたかのような出来事だった。急いでカメラを設置し、キャンプ近くの湖畔で撮影を再開、第二の夕焼けは短かったけど、劇的だった。

 湖の近くに住むマーモット。

 キナイ半島は特に野草の花畑が見事だ。6月中旬、ロスト・レイクの周辺はまだ野草の季節の準備中、ルピナスもまだ新芽とつぼみだった…。

自然の芸術!

数週間後にはルピナスの花畑が広がっていた。         

アラスカは短い夏の間に最も美しく輝く。ただ夏は本当に短い。これを書いている12月現在は、真冬で陽が短く、朝10時過ぎまで真っ暗、夕方4時前には陽が沈んでしまう。しかも連日の曇り空で、灰色の日がすでに2,3週間続いている。この真冬のアラスカを抜け出し、来週から2週間ほどハワイ、カウアイ島へ撮影に出かける。自然の美しいカウアイ島、ナパリ・コーストが今回のハイライトだ。次回のブログは…3週間後に更新予定。気長にお待ちください。



2015年9月16日水曜日

エクルートナ・レイクにての夕焼け

チュガッチ山脈に横たわる氷河湖、エクルートナ・レイクはアンカレッジから近いということもあり、お気に入りの場所に一つだ。陽の光を浴びて瑠璃色に輝く湖の風景は、いつ見ても感動的だ。度々訪れ、湖畔の様々な場所から撮影してきた。

ある夏の日の夜、夕日の撮影のために湖一望に見下ろす丘の上まで、トレイルを歩いた。7月初旬のアラスカの日は長く、日没は夜11時過ぎ。森の中をうねるように続く山道を登っていくころには、すでに薄暗くなり始めていた。近くの木々の中から、ガサガサ音がしたと思ったら、なんとブラック・ベア(アメリカ・クロクマ)が近くの藪の中を歩いていた!植物が密生していて、姿はほとんど見えなかったけど、歩き回る音だけは静かな森の中に響いていた。
森が開けて、エクルートナ・レイクが眼下に見えてきた。太陽はすでに傾き、日没間際の暖かい光が山肌を照らし出していた。雲の間から、朱色の光のリボンが対岸の峰を染める…。穏やかな湖面には、夕日に照らされたチュガッチの山々がくっきりと映っている。深夜の奇跡的に美しいい光景が目の前に広がっている。まさに撮りたかった瞬間だ。

アラスカでお馴染みの野草、ファイヤ・ウィード(和名・ヤナギラン)がすでに鮮やかなピンクの花を咲かせていた。このピンクの野草の先の部分が咲くころには、アラスカの短い夏は終わりに近づいている…、と言い伝えられている。まだ下の部分が咲き始めたところだけれど、まだ7月の初めだというのに夏の終わりを感じるなんて、寂しい気分になる。アラスカの夏は、本当にあっという間なのだ。

この日の日没は、意外にも短く感じた。緯度の高いアラスカでは日没の時間が本当に長く、時間をかけてスポットを選びながら撮影できるのだが、黄金色の光は雲の中で徐々に弱くなってしまった。

さて、これを書いている9月半ばはすでに秋も終わりに近づいている…。すでにオーロラが空を舞い始める季節になった…。次回は夏の終わりに現れた見事なオーロラの写真を紹介したいと思う。




2014年2月25日火曜日

楽園のイメージ ハワイ島の海亀


半年ほど前に初めてハワイを訪れて、南国特有の自然を初めて撮影した。それ以来、ハワイでぜひ撮りたい画像があった。暖かい夕日に染まる海と夕日に照らされた海亀-そんなイメージに合うロケーションを調べ続け、再びハワイへ舞い戻った。

12月初旬、厳しい寒さと長い夜の続くアンカレッジから、ハワイ島のコナヘ飛んだ。わずか6時間のフライトで、太陽がさんさんと降り注ぐ常夏の島に到着。

日没まで約2時間、ハワイ島西海岸、コナから20分ほどのビーチを訪れた。この時間はちょうど潮が引いていて、海底に眠る古い溶岩が露出していた。漆黒の岩肌を覆う藻が鮮やかな緑色をバックに加えてくれた。

潮溜まりの縁に海亀を発見!よく見るとまだまだ複数の亀たちが、岩辺に点在する潮溜まりの近くで休んでいた。

1頭1頭の亀を訪ねて、周辺の環境から、後ろの風景までゆっくりと観察。その中から、モデルになる1頭を選出。その海亀を取り囲んでいる潮溜まりの配置が気に入った。太陽は西の空に傾きはじめていた。他の野生動物と違って、海亀はほとんど動かない。写真撮影にはありがたいモデルだ。三脚を立て、慎重に構図を選ぶ…、その間この海亀はゆっくりと目を開け、スローモーションで首だけを動かし、またゆっくりと目を閉じただけだった。

太陽が水平線に近づくにしたがい、空の色が黄金から明るいオレンジへと変わった。小さな雲を通して、光が光線となり、海を照らした。空の色は刻々と変わっていく。

日没直前に、ラベンダー色の光が辺りを染めた。自然が見せてくれる神秘的な瞬間だ。赤道に近い南国での日没はあっという間だった。

2013年9月29日日曜日

アラスカ・ポーテージ氷河

 
アラスカ中に万単位で存在するの氷河の中で、最も観光客が訪れるといわれるポーテージ氷河はアンカレッジの南東、チュガチ国有林のハイウェイ沿いに位置する。このポーテージ氷河は十数年前まではハイウェイ沿いに建てられたビジターセンターの展望台から見ることができたのだが、温暖化の影響で急速に後退が進み、1世紀の間に5キロも退いてしまったそうだ。
 
ポーテージ氷河を間近で撮影するために、峠を越え、山道を歩き、現在の氷河の真正面でキャンプをした。
 
氷河湖の周りには、ヤナギランの鮮やかなピンクの花が短い夏を謳歌するかのように見事に咲き乱れていた。この辺りでは珍しい快晴の下、氷河は蒼く輝いていた。
 
轟音と共に、新しい氷山が生まれる…。

夜10時過ぎの遅い夕日は、ゆっくりと時間をかけて沈む。暖かいオレンジ色の光が氷山を金色に輝かせる…。北の大地では夕暮れの時間が驚くほど長いから、角度を変えていろいろな撮影ができるのは、実にありがたい。
 
氷河の前で、キャンプファイヤー。
 
翌朝も、運良く晴れていた。太陽がゆっくりと地平線から顔を出すと、桃色の光が氷河の上の山頂を照らし出した。光は少しづつ赤みを増して、ゆっくりと氷河を照らし始めた。朝日を浴びて、氷河が黄金色に輝く瞬間は夢を見てるように美しかった。自然が見せてくれる神秘的な瞬間を目撃し、撮影できた喜びを胸に、再び山道を歩き、峠を越えて帰る…。